臨床心理士は高い壁?

臨床心理士は数ある資格のなかでも最近注目を集めている職業である。手に職をつけて何かあっても安定していられるように、という願望や給料が良いということもあり、現役の学生だけでなく、ある程度社会経験がある大人たちが転職先に考えるケースも増えている。 臨床心理士になるためには大学院に通って専門的な勉強をする必要がある。そして、心理系の民間資格である「臨床心理士資格試験」(日本臨床心理士資格認定協会が実施)に合格しなければならない。さらに現状、臨床心理士の求人数を臨床心理士資格の取得者が上回っているので、資格を取ったからと言って必ずしも常勤が約束されるわけではない。加えて臨床心理士は常に人間の複雑な精神の問題と向き合うことになるので、非常に強い忍耐力や精神力が求められることも忘れてはいけない。

仕事内容

臨床心理士の仕事は主に4つある。1つ目は臨床心理査定(アセスメント)。初めに面接などから、クライアントの現状を分析し心理検査を行う。これによって問題点を明確にしていく。2つ目は心理カウンセリング。心理検査の結果をもとにカウンセリングや心理療法を施していく。具体的には、クライアント中心療法、精神分析療法、行動療法などがある。3つ目は臨床心理学的地域援助。人間の心の問題は周りの環境からの影響が大きく、自分一人で解決するのが難しいことが多い。そのため必要に応じて、学校や職場、家庭などにも足を運びクライアント周りの環境を改善する提案を行うこともある。最後に4つ目は調査・研究活動。より多くのクライアントを支援できるように、心理調査やさまざまな研究によって常に自分自身のスキルアップを図っていく。

収入

前述したように、臨床心理士の求人よりも資格取得者のほうが多い状況なので、最近では非常勤で働く人も増えてきている。常勤の場合であれば、年収の平均はおよそ300万円から500万円。その幅は200万円から1,000万円を超えることもあり、さまざまである。それでもやはり年収1,000万円を越すことはまれで、そういった人は副業で本を執筆したり講演会で全国を周ったりなどして稼ぎをプラスしているケースが多い。 一方、非常勤の場合は給料は時給制となっていることがほとんどで、時給1,000円くらいから始まって、経験を積めば時給10,000円なんてことも無い話ではない。

まとめ

近年、社会でのリストラや学校でのいじめなど、心の問題が生じやすい状況が以前よりも増えたため、臨床心理士を心の拠り所とする人たちが一定数存在すると思われる。需要はあるが、国家資格にはなっていないので経済的に厳しいのはたしかだが、着実に知識と経験を重ねていくことが一番大切である。